筋肉痛の原因と遅れてくる理由-誰でもわかる！簡単解説-

「筋肉痛が遅れてくるのは年を取った証拠だよ」、「昔は、すぐに筋肉痛が来ていたんだけど歳とったなぁ」のような話を誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。
しかし、この話は事実なのでしょうか。

もし事実だとしたら、どうしてそのようなことが起こるのでしょうか。
今日は筋肉痛の原因と遅れてくる理由について解説します。

筋肉痛と年齢の関係性

まず年齢との関係性のほうからお話します。

結論からいうと、筋肉痛が遅れてくる理由に年齢は実はまったく関係ありません。

「え？じゃあどうして間違った知識なのにみんな正しいと思っているの？」って思いますよね。
実はそれにもちゃんと理由があります。

筋肉痛には「現発性筋肉痛」と「遅発性筋肉痛」の２種類が存在します。

読んで字のごとくなのですが、前者の「現発性筋肉痛」というのは運動しているときに発生する筋肉痛です。
それに対して後者の「遅発性筋肉痛」というのが、一般的に筋肉痛と呼ばれているもので、歳をとったときに遅れてくると思われている筋肉痛もこちらに当てはまります。

とはいえ、「遅発性筋肉痛」が年齢を重ねないと発生しないのかというとそうではありません。
しかし、発生の確率が高くなるためにこのような迷信が信じられていると思われます。

では、どうして年齢を重ねるほど「遅発性筋肉痛」がよく発生するのでしょうか。
そのために、まずこの２種類の筋肉痛がどういったものでどのような原因で発生するのかについて少し詳しく見ていきましょう。

「現発性筋肉痛」と「遅発性筋肉痛」の原理と原因

現発性筋肉痛

まずはすぐに発生する筋肉痛の「現発性筋肉痛」についてです。
実はこちらは筋肉痛といっても、運動をしているときに発生する痛みであって運動そのものをやめると痛みは基本的には落ち着きます。

また、運動がハードすぎることで筋繊維が破壊されたり、筋肉の疲労物質である乳酸がたまっていることで筋肉が悲鳴をあげているため痛みが発生しているのです。

遅発性筋肉痛

では、一般的な筋肉痛といわれている「遅発性筋肉痛」はどうでしょう。

こちらの原因は、筋肉の収縮とは逆の方向に負荷をかけることで発生しやすい筋肉痛といわれています。
さらに、「現発性筋肉痛」が強度が強めの運動をした場合に発生するものであるのとは逆に、軽めの負荷の運動を長時間した場合に発生します。

それはなぜかというと痛みが発生する理由も現発性と違うためです。
「遅発性筋肉痛」は筋繊維が回復していく過程で発生します。
そのため直後ではなく遅れてやってくるのです。

痛みの種類がそもそも違うということですね。

そして、「遅発性筋肉痛」に関しては普段から運動を定期的に行っている人は発生確率が低くなります。
筋肉が負荷に慣れているため、運動自体が筋肉が痛むほどの負担になっていないためです。
慣れていない運動をすると発生するということですね。

年齢を重ねると筋肉痛が遅くやってくる本当の理由

普段から運動している人は「遅発性筋肉痛」が発生しにくいといいましたが、実はこれが「年齢＝筋肉痛が遅くやってくる」と思われている一つの原因です。

もちろん人によりますが一般的に年齢を重ねると、自然と運動量が減ります。
すると、若いころは筋肉痛になるような運動でなかったものでも、筋肉痛が発生します。
その上、運動量も自然とセーブするようになるため筋肉が悲鳴をあげるほどの運動をしなく（できなく）なっているので「現発性筋肉痛」が発生しないというわけです。

そのため、「遅発性筋肉痛」のみが発生するので年齢を重ねるほど筋肉痛が遅くやってくるように感じてしまっていたということですね。

結局のところ、普段の運動量が多ければ遅れてくる筋肉痛も発生しにくい上、ハードな負荷の運動も可能になるため「現発性筋肉痛」が発生するということになります。

そのため、年齢を重ねていたとしてもその日のうちに筋肉痛を感じたければ、限界を超える負荷の運動をしてみることをお勧めします。
しかし、くれぐれも無理はなさらないでくださいね。

まとめ

今回は、筋肉痛と年齢の関係性について調べてみました。

もしご興味があれば、こちらもご覧ください

その他にも、色々な日常の疑問を解説していますので、興味のある方やお時間の許す方はこちらの「ハテナと疑問」へどうぞ。