車のナンバープレートの謎、種類について-誰でもわかる!簡単解説-


自動車には必ずナンバープレートがついています。
駐車場にとめた自分の車を探すときにも利用しますよね。

2019年の4月から、図柄入りのナンバープレートの交付も始まりました。
筆者はまだ見たことがありませんが、みなさんは見かけたことがありますか?

そして普段は特に気にもかけていないあのひらがなや数字には一体どういう意味があるのでしょうか。

今回はナンバープレートの謎や種類について歴史をたどりながら解説します。(歴史は少し長いので興味のある方だけ読んでいただけると幸いです)

はてなぎ

同じ数字が並んでいたり、一桁だったりするよね

つぐま

うん、4桁の色々な番号があるよね

はてなぎ

でも謎なんてあるの?

つぐま

謎って言い方をすると大げさだけどね、決まりみたいなものはあるんだよ

スポンサーリンク

ナンバープレートとは

ナンバープレートの正式名称

まずナンバープレートの正式名称からいきましょう。

同じナンバープレートでも、ついている車の種類によって名前が変わります。

登録自動車(いわゆる普通車、乗用車)につけられるナンバープレートは「自動車登録番号標」と呼ばれます。
後程の歴史の項目ででてきますが、運輸支局で登録されるため登録自動車と呼ばれます。
このタイプのプレートは取り付ける際に金属に封印を施される(簡単に取れなくするため)。

また登録自動車以外の軽自動車や自動二輪車等につけられるナンバープレートは「車両番号標」と呼ばれます。
ちなみにこちらは「届出車」と呼ばれます。理由は、軽自動車検査協会や市町村役場へ届出をするためです。

最後に、原動機付自転車(原付)や小型特殊車両のナンバープレートは「標識」と呼ばれます。
これは、地方税を課税するためにつけることが義務付けられています。

では、そもそもナンバープレートというのは何のために存在するのでしょうか。

冒頭で話したように自分の車を見つけやすくするため?
もちろんそれはそれで役には立つでしょうがそういうわけではありません。

どういう理由でナンバープレートをつけるようになったのか、またその歴史について見ていきましょう。

ナンバープレートの歴史

自動車が登場した明治時代では、道路標識や信号等が全く整備されていなかったため自動車事故が多発したそうです。
その際に、事故を起こした車と持ち主を特定するために初めてナンバープレートの装着が義務化されました。

そのときのナンバープレートは4桁の数字の羅列のみでした。
自動車を保有している人がそもそも少なかったため、それで十分だったようです。
1万台も存在していなかったということですね。

大正時代になると、車を保有する人が増えてきたため4桁の数字だけでは足りなくなってしまいます。
そこで、数字の頭に地名をつけるようになりました。その際つけていた地名は都道府県の頭文字のアルファベットをつけるだけでした。

ということは秋田であっても青森であっても「A」ということになります。
普通に考えても紛らわしく、勘違いしそうです。
ただし、東京だけは首都であることが理由で頭文字なしの4桁の数字でした。

その後、想像通り紛らわしいという理由で都道府県名の頭文字のアルファベットから漢字一文字に変更されることになります。
例えば京都なら「京」ですね。

昭和の時代である1960年代に入ると、車の保有台数が爆発的に増加します。
するとそれまでは1つの都道府県に1か所設置されていた陸軍の事務所(現在の運輸支局)が管轄していたのですが、管理しきれなくなりました。
そのため自動車が多い陸軍事務所は支所を設置するようになります。

ここで少し豆知識なのですが、この支所が現在でいう「自動車検査登録事務所」になります。
この自動車検査登録事務所というのは国(国土交通省)が管轄している車検を行うことができる場所です。
最近は色々なところで車検を受けることが可能ですが、それは自動車検査登録事務所に代わり車検を行うことができる免許を持っているにすぎません。
厳密な車検を受けたければナンバープレートの地名には必ず一か所、国で管理している車検を行ってくれる場所があるのでそこに申請をしましょう。
ただし手続きは少し面倒で、時間もかかることにご注意ください。

2006年までは、運輸支局か自動車検査登録事務所が設置されている地名のナンバーだけが存在していました(87種類)。

しかし、2006年に「ご当地ナンバー」という制度が導入されることになります。

このご当地ナンバー制度というのは、運輸支局や自動車検査登録事務所が設置されていない地名でもナンバープレートを発行できるものです。
2回の登録で29地域(1回目19、2回目10)のナンバープレートが交付され現在は116種類もの地名のナンバープレートが存在していることになります。

はてなぎ

ナンバープレートにも色んな歴史があるんだね

つぐま

116種類もあるのはすごいね、全部言える人とかもいるんだろうね

はてなぎ

クイズ番組でありそうだね

スポンサーリンク

ナンバープレートの表記の謎

地名

ナンバープレートには4種類の表記がされています。
まず、歴史の話でも登場したどこで登録されているのかを意味する地名の表記。
2019年6月現在、全部で116種類ありますがみなさんはいくつみたことがありますか?

ちなみに都道府県で最もナンバープレートの地名が多い県は愛知県で8種類です。
8種類もあるのになぜか愛知ナンバーは存在していないという不思議です。(ちなみに2020年にはさらに17地域のご当地ナンバープレートが交付予定で、種類も133種類に増え、最も地名が多い都道府県も東京と千葉に変わる予定です。)

右上の小さな数字(分類番号)

では、次に地名の隣にある小さな数字についてみてきましょう。

この数字は「分類番号」と呼ばれます。
1桁~3桁の番号で表記されます。
そのうち上の1桁でその自動車の用途や大きさがある程度わかるようになっています。

簡単に説明すると以下になります。

 「登録自動車の場合」

  • 1…普通貨物自動車
  • 2…普通乗合自動車
  • 3…普通乗用自動車
  • 4…小型貨物自動車
  • 5…小型乗用自動車および小型乗合自動車
  • 6…小型貨物車
  • 7…小型乗用自動車および小型乗合自動車
  • 8…特種用途自動車
  • 9…大型特殊自動車
  • 0…大型特殊自動車のうち建設機械に該当するもの

「軽自動車の場合」

  • 4と6…貨物
  • 5と7…乗用
  • 8…特種用途自動車

このようになっています。

ちなみに希望番号制を利用した場合に分類番号は3桁になります。
登録自動車が1999年に、軽自動車が2005年に全国で実施されました。

2018年の1月には日本で初、3桁のうちの下二けたにアルファベットを使用することが可能になりました(練馬ナンバー)。
ただし、数字と混同しないようにA、C、F、H、K、L、M、P、X、Yの10種類しか使用できません。

分類番号もまだまだ細かくわけられているのですが、かなり複雑なため今回は割愛します。

ひらがな

ひらがなは適当につけられているようにも見えますが実はそうではありません。

まず軽自動車から。

軽自動車で使われているひらがなのうち、「わ」はレンタカーで使用されています。また「り」と「れ」は事業用(タクシーや運送業等)で使用されています。

次に登録自動車はどうでしょう。

登録自動車では、「れ」と「わ」がレンタカー用です。
事業用は「あいうえかきくけこを」が使用されています。

使うことのできないひらがな

色々なひらがなを見かけると思いますが、実は一部のひらがなだけはナンバープレートには使用されていません。

それは「お」「し」「へ」「ん」の4種類で、それぞれに使われない理由があります。

  • 「お」…「あ」と間違う可能性があるため
  • 「し」…死を連想させるため
  • 「へ」…屁を連想させるため
  • 「ん」…発音しにくいため

みなさんが考えていることはわかります。
「お」「し」「ん」はなんとなく理解できますが「へ」に関しては当てつけもいいところな気がしますよね。
別に「屁」を連想したからといってどのあたりに問題があるのか筆者にはよくわかりません。

4桁の数字

最後に4桁の数字です。
こちらは、希望番号制度を利用すれば「・・・1」~「9999」の9999通りの好きなナンバーを使用することができます。
ただし、一桁や連番は人気があるため抽選になることもあります。

希望番号制度がなかった過去は、下二けたが42と49は縁起がよくないという理由で使用されることはなく9799通りの番号しか存在していませんでした。

ちなみにナンバープレートは全て同じ表記のものは存在しません。(同じナンバープレートは1台の車の前後ろで2枚のみ)

はてなぎ

ひらがなやナンバーも縁起を担ぐんだね

つぐま

車は常に事故の危険が伴うからね

はてなぎ

でもナンバープレートに書かれていることってとっても複雑なんだね

つぐま

実は、まだもう一つナンバープレートには仕様があるんだよ

スポンサーリンク

ナンバープレートと文字の色

最後にナンバープレートと文字の色についてみていきましょう。

ナンバープレートと文字の色にもちゃんとした理由があります。
それは軽自動車と登録自動車の違いと使用方法の違いです。

まず軽自動車は黒と黄色が使用されます。
事業用以外は黄色に黒文字、事業用は黒に黄色の文字となります。

登録自動車の場合は、事業用以外は白に緑文字、事業用は緑に白文字となります。

事業用は色が反転するというわけですね。

ちなみに筆者が子どもの頃、ブラックナンバー(事業用の軽自動車)を1日に3回みたら願い事が叶うという迷信が地元で有名でした。
3回みるまでにグリーンナンバー(事業用の登録自動車)を見たらリセットされるというルールもあり、よくタクシーを見かけたら目をつぶるようにしていました。

みなさんの地元でもそういった迷信はありましたか?

知れば面白い、迷信の由来や理由-誰でもわかる!簡単解説-
中身を知ると、意外と面白い迷信の由来や理由について解説します。
はてなぎ

ブラックナンバーを3回みたら願いが叶うのかー

つぐま

はてなぎちゃん、その部分は迷信だからね

スポンサーリンク

まとめ

  • ナンバープレートの正式名称は「自動車登録番号標」、「車両番号標」、「標識」の3種類
  • ナンバープレートには「地名」、「分類番号」、「ひらがな」、「4桁の数字」が表記されている
  • 「地名」は2019年6月現在116種類
  • 「分類番号」は上1桁をみるとある程度車の用途と大きさがわかる
  • 「ひらがな」は「お」「し」「へ」「ん」の4種類は使用されていない
  • 「4桁の数字」は現在では9999通り使用できるが、過去は縁起担ぎのため9799通りしか使用できなかった
  • 全く同じナンバープレートは2枚しか存在しない(1台で2枚使うため)
  • ナンバープレートと文字の色にもルールがある

今回は車のナンバープレートについて解説しました。

もしご興味があれば、こちらもご覧ください

ガソリンのレギュラーとハイオクの違い-誰でもわかる!簡単解説-
ガソリンのレギュラーとハイオクはどう違うのか、間違えていれてしまった場合は等を簡単に解説します。
乗り物酔い(車酔い)の原因と対処法-誰でもわかる!簡単解説-
乗り物酔い(車酔い)の原因と対処法について解説します。

その他にも、色々な日常の疑問を解説していますので、興味のある方やお時間の許す方はこちらの「ハテナと疑問」へどうぞ。