乗り物酔い(車酔い)の原因と対処法-誰でもわかる!簡単解説-


「乗り物酔い(車酔い)」、言葉を聞くだけでイヤになる人もいると思います。
筆者も過去は乗り物酔いに苦しんだ経験があります。
特に遠足のバスは苦い思い出です。

現在では、ある程度克服でき普通に乗り物に乗る分には酔うことはなくなりました。
しかし、克服するために訓練を積んだわけではありません。

では、どうして自然と克服できたのでしょうか。
また、自然に克服する以外でも乗り物酔いに対処する方法はないのでしょうか。

それを知るために、まず乗り物酔い(車酔い)の原因からみていきましょう。

はてなぎ

私は乗り物酔いってしたことないんだけどそんな大変なんだ

つぐま

乗り物酔いが原因で遠足にいけなかったり遠出することが苦痛の人もいるみたいだからね

はてなぎ

それはつらいね

どうにかならないのかな

つぐま

そのためにまず、乗り物酔いの症状と原因からみていこうか

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乗り物酔い(車酔い)の症状と原因

乗り物酔い(車酔い)の症状

乗り物酔いというのは、車や電車、船や飛行機、場合によっては遊園地にあるような遊具に乗っていると身体的に起こる様々な諸症状のことをいいます。

どのような症状があるかというと、吐き気(気持ち悪さ)、頭痛や頭が重く感じる、あくび、顔が青白くなる、ひどくなると実際に嘔吐してしまう人もいます。

また、乗り物酔いの症状が出るといっても、車に乗ったときには全く酔わないのに船に乗るとものすごく酔うということもあります。
まったく酔わないという人もいれば、全ての乗り物で酔うという人ももちろん一定数います。

何に乗れば酔うのかは、個人差がかなりあるということですね。

ではどういうメカニズムで乗り物酔いが発生しているのでしょうか。

乗り物酔い(車酔い)の原因(メカニズム)

結論からいいます。

乗り物酔い(車酔い)は自律神経の失調(乱れ)によって起こります。

そしてその原因を作っているのは耳と脳です。

その過程を順番に見ていきましょう。

乗り物の揺れや加速減速によるもの

人間の耳の中には、耳石器や三半規管といった体が倒れたりしないように平衡感覚を保つための器官が存在します。
さらに脳には前庭小脳という部分があり、ここも平衡感覚を保つための役割をしています。

乗り物は相当安定していない限り、乗っていると揺れが生じます。
また加速したり減速したり、道路を走っている場合であれば左右にカーブをしたりします。

すると先ほどの耳の器官には色々な情報が続けて入ってくるようになります。
その情報の量が多すぎると脳が受け入れられる限界を超えてしまい、消化器系(胃や腸)や循環器系(心臓や血管)をコントロールしている自律神経が乱れてしまうのです。

自律神経が乱れることで、あくびが出たり、胃に違和感を感じて吐き気がしたりしてしまうわけですね。

原因が乗り物の加速や減速、自律神経からきているため「加速度病」「動揺病」とも呼ばれています。

視覚的情報との差異によるもの

また耳の器官から入ってきた情報と目で見ている情報に食い違いが発生してしまう場合があります。
そういう場合でも体の平衡感覚にズレが生じてしまい同じような症状が発生してしまいます。

これは、自分で運転しているときは酔わないのに助手席に座ったり、後部座席に座ったりしているときは酔うという原因の一つでもあります。

自分で運転しているときは、どちらに車が動くかや揺れがある程度体も予想できますが、人の運転の場合、突然の加速や減速、左右への動きや揺れがイメージできないためです。

嗅覚(におい)によるもの

それ以外にも特に子どもに多いのですが、においが原因で乗り物酔いが起こることもあります。
ガソリンのにおいや、車のシートのにおい等、対処をしていないと車は強めの独特なにおいがしますよね。
そのにおいをかぐと、気持ち悪くなってしまうというわけです。

揺れと直接関係ないのですが、以前に酔った時のイメージがトラウマになってしまっていて、そのときのにおいをかぐと乗り物酔いが強く出てしまうといった症状です。

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乗り物酔い(車酔い)になりやすい年齢や状況

では、次に乗り物酔い(車酔い)になりやすい年齢や状況について見ていきましょう。

乗り物酔い(車酔い)しやすい年齢、しにくい年齢

まず年齢のほうなのですが、実は赤ちゃん(だいたい0歳から3歳くらいまで)はほとんど乗り物酔い(車酔い)になりません。
それは前庭小脳が発達していないためです。

4歳以降になると少しずつ前庭小脳が発達してきます。
すると、今度はかなりの確率で乗り物酔い(車酔い)の症状がではじめます。
発達段階である前庭小脳は、外部からの刺激に敏感になります。
スピードや揺れに対して過剰に反応してしまい乗り物酔い(車酔い)になってしまうのです。

また、乗り物に乗るという経験がまだまだ浅いというのも一つの原因です。
どのように揺れるか等の感覚がまだ体に染みついていないというわけですね。
この状態はだいたい12歳くらいまで続きます。

そこからは、経験も増えていき少しずつ乗り物酔いにならなくなっていきます。
20歳を超えると今度は前庭小脳の老化が始まります。

そのため脳の反応が鈍くなり、乗り物酔い(車酔い)になりにくくなるのです。

大人になると、克服できる人が多いのはこれが理由だったわけですね。

乗り物酔い(車酔い)しやすい状況

では、どういった状況が乗り物酔いしやすくなってしまうのでしょうか。
一部は、対処法とも関わってくるのですが順番に見ていきましょう。

体調不良や睡眠不足

睡眠不足等、体調がよくないときは自律神経が普段よりも不安定になりやすいです。

眼球を細かく動かす行為

乗り物に乗っている時に、本を読んだりゲームをしたりすると酔いやすくなります。
筆者は今でもこれをすると酔います。

小さめの服を着る

体に合わない小さめの服を着ると、血管や内臓が締め付けられることが原因で起こりやすくなります。

苦手なにおい、強いにおいのするものが近くにある

先ほどの項目でもお話しましたが、においが原因で乗り物酔いが起こってしまうことがあります。

満腹状態や空腹状態

食べすぎは胃腸を余計に刺激してしまい、気持ち悪くなりやすいです。
また、それが怖いという理由で全く何も食べないことも胃腸にとっては実はよくありません。

はてなぎ

ここでいわれていることはしないほうがいいってことなんだね

つぐま

うん、今からは対処法になるんだけど、なりやすい状況と逆のこともたくさんでてくるよ

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乗り物酔い(車酔い)の対処法

では、最後に対処法について見ていきましょう。
上の項目と重複しているような内容があることをご了承ください。

睡眠をしっかりとる

乗り物にのる前日は、しっかり睡眠をとるようにしましょう。

体が健康であるほど乗り物酔いになりにくくなります。

ストレスも自律神経に悪影響を与えるため、そういう意味でもしっかりと睡眠がとれていることは大事ですね。

消化のいいものを食べ満腹、空腹を避ける

満腹であることも空腹であることも、胃にとってはよくありません。
胃の粘膜が刺激されるためです。

消化のいいものを食べることで、胃を万全の状態にしておきましょう。
吐き気や嘔吐を少しでも軽減することができます。

進行方向が見えるところに座る

これは視覚的なものではあるのですが、前が見えない後部座席に座ると視覚と耳の器官にズレが生じやすいです。
車の場合は自分で運転するほどではないですが、助手席に座るほうが酔いにくい場合があります。

揺れの少ない座席に座る

これは特にバスでいえることなのですが、揺れの少ない座席に座ることで少しでも酔いを軽減することができます。
具体的には、運転席近くの座席です。

後ろの座席は揺れやすいので酔いやすい方にはおすすめしません。

酔い止めの薬を飲む

酔い止めの薬も色々な種類があります。
自分の症状にあった薬を飲むことで薬そのものの効果だけでなく、薬を飲んでいるから大丈夫という安心感を得ることができます。
その安心感は、乗り物酔いに対する不安の解消となりストレスが軽減されます。

ストレスの軽減は自律神経の安定のために効果があります。
2重で効果があるというわけですね。

酔わないと思い込む(思い込ませる)

特に子どもに対して効果がある方法の一つなのですが、酔うかもという不安はストレスになります。
そのため、言葉がけ等で大丈夫と思い込むこむ(思い込ませてあげる)も対処法です。

はてなぎ

今度乗り物酔いする友達に大丈夫といってあげよう

つぐま

その友達が大丈夫と思い込めるかどうかはわからないから、もしいうならうまくいってあげてね

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まとめ

  • 乗り物酔いは自律神経の失調が原因で、その理由になっているのが耳と前庭小脳という平衡感覚に関係する器官
  • 子どもは乗り物酔いをしやすく、大人になるほど緩和や克服されていく
  • 対処法は、体調と揺れに対する防止、乗り物酔いに対するストレスを取り除くこと

今回は乗り物(車)酔いについて解説しました。

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