漫画を描く上で、初心者が最初につまづきやすいのは「コマ割り」です。
経験値が0の状態でいきなりコマを割れといわれても何からしたらいいかわかりませんよね?
下記の内容に思い当たるふしのある方は是非ご一読ください。
- 漫画のコマ割りのやり方がわからない
- コマ割りの基本的なルールを知りたい
- コマ割りによって生まれる読みやすさのコツを知りたい
この記事では下記の内容を具体的に解説しています。
漫画のコマ割りの基本
コマ割りの基礎の基礎
漫画のコマ割りは、最初のうち右も左もわからずすごく難しい印象があると思いますが案外簡単なものです。
まずキャンパスに2本の横線を入れます。
次に縦線で、縦にコマを割っていきます。
これでコマ割りは完成です、結構簡単でしょ?
あとはキャラクターやセリフを入れていくだけです。
コマを割るというのはいってしまえばこれだけのことなんです。
コマ割りの約束事
追記として約束事をいうと、コマ割りの幅の間隔は、縦線を細く横線を太くしましょう。
1ページのコマ割りは5コマ前後を基本にすることをおすすめします。
10コマなんてやめましょうね、とっても上級者向けです。
他にも次のような方法があります。
10コマなんていったけど8コマでも多いからやめとけよ
なんで?
それは次の項目を読んでくれ
はーい
最初の頃って話を詰め込みたいからたくさんのコマを入れがちになっちゃうんだよ。
子どもの頃の漫画を見返したらわかりやすいんじゃないかな。
草子さんの子どもの頃の漫画を見せればいいんじゃない?
イヤダ!
コマ割りの流れ
上記でもNGとして1ページ10コマはやめようと説明しましたが、それは漫画の読みやすさを考えると非常に難易度が高いためです。
コマ割りは「視線誘導」というものが重視されています。
コマ割りは視線誘導をするために生まれた概念だといってもいいと思います。
1ページ、5コマや3コマのページなら初心者でも視線誘導がそこまで難しくならずにコマを割るだけで作り上げることができます。
1コマだけのページが続くのはコマ割りの概念がなくなってしまうのでスルーします。(演出としてあるにはあるんですよ)
コマ数が増えすぎると、視線誘導の精度が非常に難しくなり読ませるという根本的な部分が崩壊しやすく読ませる漫画を意識するなら初心者には難易度が高くおすすめできません。
コマ数が多くても成立していると筆者が思う漫画を少し紹介します。
知っている方も多いと思いますが、話としても普通に面白くておすすめなので読んだことのない方は是非読んでみてください。
コマ割りの工夫(技術)
メクリとヒキ
漫画のコマ割りの基本の中にメクリとヒキという言葉があります。
メクリとヒキとはページの最後のコマと最初のコマのことです。
メクリとヒキのテクニックには様々な効果があります。
- インパクトのある展開にもっていく前に、一度読み手に間を与え想像させ、次のページが気になるという誘惑をさせてページをめくらせようという工夫
- 1ページで話の展開を見せきってしまうと読者の中で、次のページをめくろうとする気持ちが落ちてしまう可能性がある
- 次のページへの期待をもたせるために、シナリオが転換するときは次のページの最初に持っていく
基本的には読者に漫画をスムーズに、面白く読んでもらえるために漫画の基礎として学ぶことの多いワードです。
筆者も学生時代、専門学校で教えてもらった技術の一つです。
アナログの本媒体での説明になっているようにみえますが、縦スクロールで読むデジタル漫画の場合でも使える工夫なので覚えておいて損はないですよ。
見せゴマ(決めゴマ)
1ページの漫画の中に必ず見せゴマを作ることを筆者はおすすめしています。
見せゴマとは1ページの中で、読者の目をとめさせようとする狙いのある1コマのことです。
作者が描きたい、見せたいという思いで描かれたコマであることもあります。
どちらにしても、意思が伝われば読者の目がとまることになりますよね。
本媒体なら、見開き2ページの中に見せゴマ1つで大丈夫です。
見せゴマはその時々で用途は変わってきます。
例えば、上記で説明したようなメクリの後の重要な場面展開のシーンを見せゴマ(決めゴマともいわれています)にすることで大きく衝撃を与えることができます。
他にも、パラパラとめくられているページの中で読者がそのコマに目がとまり、そこまでの展開が気になると思わせることができれば、改めて読み返してもらえる効果になります。
コマ割りによる読みやすさのコツ
コツとしてのメクリ
工夫の項目で次のページをめくらせるための技術としてメクリとヒキの説明をしました。
しかし、この技術は読みやすさのコツという面でも効果を発揮します。
見開きの中でもメクリの技術は右のページから左のページへの視線誘導として使うことができるためです。
ロングショットの1コマ
こちらも見せゴマに続くような話になってしまうのですが、見開き1ページには必ず背景を込みにしたロングショットのカメラアングルのコマを付けることを意識しましょう。
ロングショットを定期的に読者に見せることで登場人物たちがどういった立ち位置にいるのかが視覚的な情報としてわかり、読者に現状が伝わりやすく、とても読みやすくなるためです。
これはコツというよりNGの話になるのですが、顔だけ漫画になると主人公たちがどういう状況で会話をしているのかが読者に伝わりにくく感情移入しづらくなり、読むのをやめてしまうかもしれません。
まとめ
ここまでコマ割りに関する、基本的な話と工夫について説明しました。
コマを割るということ自体は簡単です。
あなたの決めたキャンパス内で、線をひいてしまえばいいだけです。
そこに、コツのメクリとヒキ、見せゴマの工夫を少し加えることで読者の視線を意識した読みやすくて面白い展開を作るコマ割りが生まれるわけです。
漫画は読むことも楽しいですが、描くことを覚えてしまえばとても楽しいので少しでも手助けになれば幸いです。
上のルールを無視して楽しく描いてくれたらいいよ
それでいいの?
漫画なんて楽しく描ければそれでいいんだよ。
それでも誰かに面白く読んでもらいたいと思う気持ちがあるなら少しでも参考にしてくれればいいかなと思うわけ。
なんだか前も聞いた気がするね
読むのも描くのも楽しいのが漫画だと思うのだ!
漫画と絵の描き方のまとめ記事です、興味のある方は↓もご覧ください。
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