漫画のネームをどう書くか、必要性と作り方を初心者に向けて簡単解説

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ネームアイキャッチ

この記事では、漫画を描く際に必要なネームについて解説します。

漫画の制作の話でよく聞くことのある言葉の「ネーム」ってなんなの?と思っている初心者の方に向けての記事となります。

この記事を見ることで、次のことがわかります。

  • ネームとは何かわかる
  • ネームの必要性がわかる
  • ネームの作り方の参考例をみる

ネームについての基本が知りたい方は是非この記事をご一読ください。

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漫画のネームとは何か?

ネームとは漫画の実際の執筆に入る前にやる構成を考える準備作業のことです。

順番的にはプロット*作り→ネーム→原稿下書き→ペン入れ、の位置にいます。

*話のあらすじ、キャラクター設定のこと

漫画にはあらゆる構成作業が詰まっています。

ストーリープロットを考えた後にはそのプロットを漫画の形式に書き換えるために「コマ割り、セリフ、ページ配分* や、さらに構図、背景、などの漫画のストーリー展開」を考える必要があるのです。

ページ配分とは=2ページなら2ページ、10ページなら10ページ、そのページ内で自分の作った話を収めるようにセリフ、コマ数を考える作業

それをいきなり原稿用紙に描きながら漫画を完成に持っていくのは土台無理な話です。

そこで原稿用紙に着手する前段階に別の紙で簡単に漫画の構成をラフに考えて書く作業がネームです。

先ほど言ったコマ割り、構図、セリフ、キャラクターの配置、ページ配分、ストーリー展開などなどをコピー用紙やチラシの裏に考え書く、下書きの下書きに近い概念で漫画の設計図を書く作業といえるでしょう。

ネームの段階ではそこまでしっかりと描く必要はありません。

参考として筆者のネームを見せましょう。

個人ネーム

あくまでも下書きの下書き、原稿用紙に下書きを描く前のおおまかな流れを決めるメモ書きに近いものなので個人的に描く分には自分さえわかればO.Kです、ザックリと行きましょう。

ただし、漫画の原案を説明するための書類として使う場合のネームは、ある程度人が見てもわかる程度には整えておくべきではあります。
あとで「自分用ネーム」を清書して「見せるようネーム」にしたりします。

見える用ネーム

三者三様ですがこの場合は、自分以外の人(例えばネームを見てもらう人)がどのキャラクターがどんな表情でなんのセリフを話しているのかわかる程度に描ければ大丈夫です。

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ネームって必要なの?(必要性を解説)

筆者にとってネームは基本的には絶対に必要な作業だと思っています。

「漫画のネームとはなにか?」の項目での説明を見てわかると思いますが

漫画という絵と言葉のストーリーを作るのってすごく大変なことなんです。

プロに限らずアマの方の中にもですが、作家によってはネームを必要ないという方もいます。(さっきの話と逆になりますが、 プロの中には ストーリーを決めた後、直接原稿に下書きから入ってしまう人がいたりします。)

が、それも過去の初心者の時代から積み上げた物語制作で積んだ経験値の結果、その工程を省けるようになったというだけです。

脳内で漫画を作って原稿に描いている…熟練度がいるわけですね。

通常は直接原稿用紙に描こうとすると何度も考え直しては描き直す羽目になり原稿用紙が汚れたりよれてしまいペン入れ作業どころではありません。

そうならないように存在するのがネームです。
ネームの必要性はここにあります。

初心者の人は自分しかわからない落書き漫画を書くつもりでネームをノートなどに描いてみましょう。

原稿作業で迷わずスムーズに制作していくために筆者にとってはネームは必要だと感じますし、初心者の方には書いたほうがいいよと伝えています。

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ネームの作り方は千差万別

ネームはどんな紙に書く?

ネームは基本的に人に見せるものではないので、いってしまえば何でもいいです。

チラシの裏でも、安価な落書き帳、コピー用紙等、最近ならタブレットのメモ帳のアプリに書いている人もいるでしょう。

ちなみに筆者はコピー用紙を使っています。

ネームの作り方ってあるの?

ネームは先にも言った通り考えたプロットを漫画にするための設計図を作る前段階です。

ページ数を決め、コマを割り、セリフ、話の進み方を考え完結させます。

漫画を描いていくと作ったプロットから大体のページ数を予測できるようになります。

それに収まるよう話を進めコマ割りなどを考えていきますが、初心者の方にとってそれは難しいです。
ページ数に関してはひたすら描いて経験で理解していくしかありません。

最初はページ数なんて考えずどんどんネームで話を描いていき最後まで仕上げることが大事です。

ネームの作り方は人によって千差万別

ネームの作り方は正直言って千差万別、人によって全然変わってきます。
自由な作業なんですね。

でも一般的にはネームで決めるべきはセリフとコマ割りがメインだと言われています。

筆者の場合はコピー用紙を半分に折り左右のページを作り、左右に内枠の線を描いてそこからネームを描きます。

ネーム用コピー用紙1

また逆に、私の漫画描きの友人は一枚のコピー用紙に小さな絵で10数ページ分のネームを切ったりします。

こんな感じ

ネーム用コピー用紙2

筆者のネーム作りは大体、考えたストーリーから頭の中でシーンを思い描き、一連のシーンのどこをカットして漫画のコマにはめていけば話としてまとまり読者の目にとまるかを考えます。

セリフも重要なシーンのところ以外は後回しにして画面の情報を意識したりします。

さっきのネームはコマ割りとセリフが重要という話とは矛盾してますね、でもいいんです。

ネームは自由な作業なので、筆者の場合絵で場面説明できているかに重きを置いてネームを切ったりします。

おかげでセリフの配置をよくミスします、修行不足。

草子の頭の中のネーム図

他の方のネームの話を聞くと、大体の人は先にも説明した通りザックリとコマ割りとセリフ、キャラクター配置がわかる程度に書くようです。

その方が構成を練るより描く方に時間を奪われないのでいいと思います。

ネームは何度も描き直し作り直していくことが大前提です。

初心者の方は、まずページ配分など考えずとりあえず思い描いている物語を漫画の形式のネームで描き出し完結させみましょう。

そのあと一旦ネームを置いて(一日ぐらい)改めて読み返し、いらない部分いる部分を客観的に見ながらネームの修正に入りましょう。

場合によっては読み返したときに全て気に入らず全部やり直しなんてこともあります、煮詰まると自分とは何か?なぜ漫画を書くのか?なんて自分に問いかける地獄境地に入り込んだり…()

でもネームはリテイクを繰り返していい作品を漫画にするための大切な作業です、自信を無くしたり気落ちすることもあるでしょうが、あきらめず描き切ってくださいその経験が重要です。

逆に何度もやり直しをしてしまったりゴールの目途が見えない場合は、切りのいい期日を設けたり、最初は辛いかもしれませんが第三者に見てもらいアドバイスを貰うなどしてみるのも手でしょう。

完成度も重要ですが何より大事なのは、始めること、そしてそれを終わらせることです。

完成度の高い漫画構成を考えるための準備段階的な作業なので大雑把に書いていき、完成したネームを人に見せる場合は清書してしまえばいいです。

編集者に見せる予定でもない限りは、自分さえわかる自分が描きやすいネームの描き方を模索しましょう。

草子
草子

一回置いてから見返すネームは悶絶して転げまわるくらいの苦行を強いられるものなんだぜ

つぐま
つぐま

どうして自分の考えたもので悶絶するの?

草子
草子

自分の世界に入り込んで作り出したものを冷静になった状態で見返したら恥ずかしいものなんだよ

つぐま
つぐま

ハチミツを食べすぎてお腹痛くなったことを思い出したような感じ?

草子
草子

いや、それは全然違う

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まとめ

ネームの基本的なことについて簡単に解説しました。

ネームは自分の世界を作る地図のようなものです。
正直、苦しく悩む大変な作業でやっと出来上がったと思っても後から見返すとやり直しも多く、そのため多くの時間を使います。

沼にはまれば1ヶ月や2ヶ月以上かかることもザラにあります。(筆者経験談)

逆に天啓がおりたかのように1週間や場合によっては1日で完成してしまうこともあるのがネームです。

どちらにせよ、ネームを頑張ることは自分が納得いくベストの作品を作るためには必要な作業だと思います。

漫画を描くことは大変であり、楽しい作業です。

完成した作品が自分にとって納得のいく作品になるようにネームを大事にしてきましょう。

漫画と絵の描き方のまとめ記事です、興味のある方は↓もご覧ください。

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