天気予報を見ていると、1日中「晴れ」や「曇り」、「雨」といった天気の日もあれば「晴れ時々曇り」、「晴れのち雨」などなんとなくわかるけど実際はどういう意味なの?というように色々な表現の仕方があります。
また降水確率も80%なのに雨が降ってないなぁとか、20%っていってたのに雨が降ってるというようにあんまり当てにならなかったりってありますよね。
さらに天気という言葉以外でも天候や気候、気象といった言い方もします。
今回は、このような天気に関する疑問について解説します。
運動会中に雨が降ってきちゃったよ
天気予報では降らなそうだったんだけどなぁ
昔に比べて天気予報もかなり正確にはなってきているんだけどね
でもお天気って色んな言い方があってなんだか難しいよね
じゃあ今回は、天気について少し詳しくみていこうか
天気とは
まずは「天気」そのものについて見ていきましょう。
天気、天候、気候、気象の違い
感覚的に天気というのがどういうものかご存知だと思いますが、言葉で説明するのって難しいですよね。
天気
天気を言葉で説明すると、「ある場所における、ある時刻もしくは一定の期間の、地表に影響をもたらす大気の状態」です。
特に空の状態のみを表す言葉として使われることが多いです。
さらに期間が短い場合に「天気」という言い方をします。
だいたい数時間から数日程度の感覚です。
天候
「天候」は、天気と比べるともう少し長い期間で1週間くらいまでの大気の状態を表す言葉として使われます。
ただ、感覚的に天気と天候はほとんど同じ意味合いで使われることが多く、天気よりも硬めの表現として使われているようです。
気候
では、気候となるとどういった意味になるのでしょうか。
「気候」は、かなり長めの期間の気温や降雨量、風の状態を表す言葉です。
日本でいえば四季の気候といった使い方をしますね。
ここまでくると、空の状態だけを表現する言葉ではなくなってきますよね。
気象
「気象」とは、大気の状態という意味では天気と変わらないのですが、気温や気圧の変化やそれによって雨が降ったり場合によってはつむじ風が起こったり、ジェット気流が起こったりなどの大小さまざまな現象の出現時間なども含んだ大きな意味合いで使われます。
なんとなくはわかるんだけど区別がつきにくいね
天気と天候は割と短めの空の状態、気候は季節レベルの大気の状態、気象になってくると現象も含めた大きな意味合いだね
天気の種類
天気が短い期間の空の状態ということはわかりました。
では、どのような種類があるのでしょうか。
「晴れ」や「雨」のような日常的に聞く天気以外にも日本ではなんと全部で15種類もの天気の区別が存在しています。
みなさんはいくつご存知ですか?
- 「快晴」…空全体に対して雲の割合が2割未満
- 「晴れ」…空全体に対して雲の割合が2割以上9割未満
- 「薄曇」…雲の占める割合が9割以上で巻雲、巻積雲または巻層雲が多い状態
- 「曇り」…雲の占める面積が9割以上の「薄曇」以外の状態
- 「煙霧」…黄砂・煙または降灰があって、それにより見える範囲が1km未満になっているか、空全体がおおわれている状態
- 「砂塵嵐(さじんあらし)」…砂塵嵐によって見える範囲が1km未満になっている状態
- 「地吹雪(じふぶき)」…雪が降っていない状態で、積もった雪が舞い上がり見える範囲が1km未満になっている状態
- 「霧」…霧または氷霧のため、見える範囲が1km未満になっている状態
- 「霧雨」…直径0.5mm未満の細かい水滴だけが降っている状態
- 「雨」…直径0.5mm以上の水滴が降っている状態
- 「霙(みぞれ)」…雨と雪が混ざって振っている状態
- 「雪」…結晶状態の氷滴が降っている状態
- 「霰(あられ)」…直径5mm未満の氷滴が降っている状態
- 「雹(ひょう)」…直径5mm以上の氷滴が降っている状態
- 「雷」…過去10分以内に、雷電または雷鳴があった状態
このように、同じ晴れでも快晴や晴れのように細かく分類されています。
「砂塵嵐」や「地吹雪」に至っては、ほとんど聞くことがないですよね。
住んでいる地域によっては「地吹雪」のほうは聞くことがあるかもしれません。
ちなみに、晴れているのに雨が降っている等の天気のときは上の表の数字が大きいほうが優先されます。
この場合は雨というわけですね。
なんか下のほうにいくとちょっと名前がかっこよくなるね
たぶん聞き慣れていないからそう感じるんだと思うよ
でも、お天気のほうが嬉しいな
今はてなぎちゃんがいったように、天気という言葉は晴れているという意味もあるよね
ほんとだ!
天気の変化の表現
天気予報で、天気の変化を表現する際に「一時」「時々」「のち」という言葉が使われます。
それぞれどう違うのかみていきましょう。
一時
「曇り一時雨」というのはその予報が出ている全体の時間のうち、「一時」の後ろ側の天気が4分の1未満のときに使われる表現です。
詳しく説明すると、1日の予報(24時間予報)だとすれば1日の天気のうち曇りが24時間の4分の3以上(18時間以上)、雨が24時間の4分の1未満(6時間未満)であるという予報です。
ちなみに、あくまで予報ですので完全にそのとおりになるかどうかはわかりません。
逆に雨が18時間以上降る予報の場合は「雨一時曇り」と表現します。
さらに、この「一時」に関しては連続して最高で6時間未満という意味も持っています(24時間予報の場合)。
そのため、「一時雨」の場合一旦雨がやむと基本的にはもう降らないと考えていいということになります。
時々
「曇り時々雨」のような予報の場合、時々の後ろの天気が予報されている時間の2分の1未満になるときに使います。
こちらも詳しく説明すると同じく1日の予報(24時間予報)だとすれば1日の天気のうち曇りが24時間の2分の1以上(12時間以上)、雨が24時間の2分の1未満(12時間未満)であるという予報です。
簡単にいえば、それぞれ半分ずつくらい発生するものの「時々」の後ろの天気の時間が短いということです。
こちらも雨のほうが長い場合は「雨時々曇り」と前後ろが逆になります。
「時々」は、「一時」と違い連続してではありません。
そのため、一旦やんだとしてもまた降る可能性があるということです。
その時間の合計が12時間未満ということ(24時間予報の場合)なので「時々雨」の日は傘を携帯しておくことをおすすめします。
のち
では、「のち」はどういう場合に使われるのでしょうか。
例えば「晴れのち雨」という予報の場合、予報期間の半分で区切った場合の前後の天気を表すものです。
1日の24時間予報の場合、半分の午前は晴れ、残り半分の午後が雨になるといった感じです。
12時間の場合は6時間ずつにわけて考えてもらえれば大丈夫です。
なんとなく天気予報聞いてたけど詳しく聞くと面白いね
ちゃんとわかっていれば傘が必要なタイミングがわかりそうだね
降水確率の謎
最後に「降水確率」について見ていきましょう。
降水確率は読んで字のごとく、雨や雪が降る確率です。
しかしこの降水確率、かなりの曲者なのです。
50%の予報がでていたとしましょう、「50%ということは半分くらいの確率で雨が降るということなんだな」と思いがちですが実はそんなに単純な話ではないのです。
降水確率の意味
「降水確率」というのは、ある一定の地域の過去の統計上雨が降った割合の平均値をとったものなのです。
それぞれをもう少し詳しくみていきましょう。
「過去の統計上雨が降った割合」というのは、過去に似たような気象状態(大気の状態)になった際にどのくらい雨が降ったのかというものです。
例えば同じような気象状態が100回あったとしましょう。
そのうち50回降った場合は50%となります。
ちなみに雨が降ったかどうかというのは1mm以上の降水があったかどうかということで判断されます。
さらに一定の地域の平均という条件がつきます。
もちろん東京なら東京と近い範囲の平均をとりますが、この場所では40%、この場所では60%という違いがあっても平均をとって50%という予報となるわけです。
しかも、下一桁(1%の位)は四捨五入するため44%なら40%、45%なら50%として扱われます。
たった1%違うだけで予報では10%の差になるわけですね。
ということは、0%というのは5%未満を全て含むため0%だからといって絶対雨が降らないというわけではありません。
また同じ理由で100%の場合でも絶対に雨が降るというわけでもありません。とはいえ、100%という予報がでているなら傘は持っていくべきだと思います。
ちなみに1mm以上の降水があれば雨と認識されるため、降雨量に左右されるわけでもありません。
そのため100%でも少量の雨の場合もあれば10%でも大雨の可能性もあるわけです。
え?降水確率って信じられなくなりそう…
あくまで予報だからね
傘を持っていく参考にする程度でいいと思うよ
まとめ
- 天気の種類は15種類(日本の場合)
- 「一時雨」は予報の時間の4分の1未満で連続して雨が降る、「時々雨」は予報の時間のうち全体を通して2分の1未満雨が降る、「のち雨」は予報を半分にわけたときの後ろ半分が雨の予報
- 「降水確率」とは、ある一定の地域の過去の統計上雨が降った割合の平均値をとったもの
- 「天気予報」はあくまで予報、信じるも信じないも本人次第
今回は天気の色々な疑問について解説しました。
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